シリア難民危機を考えるブログ

シリア難民に関する情報を集約していきます。難民問題と切り離せないシリアや中東情勢についても検証します。

【国連機関】難民問題解決にむけてもう時間がない

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が記事を投稿。 難民問題解決に向けて残された時間は少なく、来週開催のEU首脳会議がラストチャンスになるだろうとしています。

www.unhcr.org

記事では、UNHCRが「ヨーロッパ難民の状況への一貫してまとまった対応が存在しないことを非難し、それこそが最近発生したクロアチア・セルビア間、また水曜日にハンガリー国境での無秩序のと混乱の原因である」としています。

そして、UNHCR報道官エイドリアン・エドワード氏が、今年だけで44万人を超える難民が地中海を渡ってヨーロッパに流入し、多くの犠牲者を出している状況を指摘しつつ、次のように説明しています。

He added that the suffering and risks for thousands of refugees and migrants were meanwhile increasing as uncertainty and a lack of information fuels desperation, raises the likelihood of further incidents, and stokes hostility towards people who have fled persecution and conflict and are in need of help.

数千の難民や移民の被害や危険はその間に増大している。情報の不確実性や欠如が、絶望を呼び起こし、さらなる事故の可能性が高め、迫害や紛争を逃れて支援を求める人々への敵対心を掻き立てる。

そして、

彼は、Extraordinary Justice and Home Affairs Councilの会合が9月22日に招集されると述べた。その翌日(9/23)に予定されている欧州理事会会合は合意を取りまとめるために極めて重要である。「これらの場は、ヨーロッパがこの危機に対して積極的・統合的で一貫した対応を示す最後の機会になるかもしれない』。

こうした危機を受けて、UNHCRはこの問題への独自の提案を行っています。

その提案には、(1)ギリシア内での難民の受け入れ・支援・登録・振り分けをするための施設の設立、(2)EU加盟国による自発的な受け入れを容認し、ギリシアやイタリアにいる4万人の難民を割り当て、(3)セルビア政府が難民に適切に対応できるようにするためのEUによる緊急支援、(4)シリアの隣国にいる難民が合法的にEUにたどり着くようUNHCRが支援を急ぐことが含まれています。