シリア難民危機を考えるブログ

シリア難民に関する情報を集約していきます。難民問題と切り離せないシリアや中東情勢についても検証します。

【イギリス】シリア難民の最初の一団が入国

9月初めにキャメロン首相がシリア難民2万人の受け入れを表明して以降、最初の一団がイギリスに入国しました。

www.theguardian.com

弱者再定住化(VPR)のスキームを利用したものですが、到着した人々の正確な人数や、再定住の場所についての詳細は明らかにされていません。

しかし、難民としての改善な地位を得られるわけではなく、あくまで人道的な配慮に基づく地位を与えられるだけにとどまるようです。

なお、イギリスは、独自に難民を受け入れるとし、22日にEU内相会議で決定した難民受け入れ割り当て策には参加しないことを表明しています。

They will not immediately be granted full asylum status, giving them a right to settle, but instead a humanitarian status that will allow them to apply for asylum at the end of five years.

彼らは定住権を持つ難民としての完全な地位をすぐに与えられるわけではない。しかしその代わりに、人道的な配慮に基づく地位を与えられ、5年毎に保護施設への申し込みをすることが許可されている。

David Cameron has made it clear that those who are to be brought to Britain are the most deserving of the 4 million displaced Syrians living in UN-registered refugee camps in Lebanon and Jordan.

デービッド・キャメロンは英国に連れてこられた人々は、レバノンやヨルダンの国連難民キャンプで暮らす400万人のシリア人避難民の中でも最もその資格がある人たちであると言明している。

The UN puts forward “candidates” on the basis of need but only British officials are empowered to make the final selection.

困窮度合いにも続いて国連が「候補者」を選定するものの、最終的な決定の権限は英国側が持っている。

A Home Office spokesperson said: “We are working closely with the with UNHCR and local authorities to make sure we are ready to welcome more Syrians who desperately need our assistance.

英国内務省の報道官は次のように言う。「我々はUNHCRや地域の関係当局と緊密な連携をとって仕事をしている。深刻に我々の支援を必要としている多くのシリア人を歓迎する用意がある」。