【まとめ】クロアチア国境への難民流入の経緯
9月15日にハンガリーが「反移民法」を施行したのをきっかけに、クロアチアへ難民が流入する事態となりました。
そこから現在までの動きをまとめました。
9/15(火)ハンガリー反移民法を施行 ハンガリー政府が国境を封鎖。セルビア国境で難民の通り道を有刺鉄線付きの「越境防止フェンス」で塞いで、流入を力で阻止。難民申請を却下し、セルビアへ強制送還する方針を伝える。ハンガリー警察は国境を超えようとした519人を拘束。警官隊との衝突も。
9/16(水)クロアチアに難民が流入開始
セルビアとの国境をハンガリーが封鎖したのに伴い、クロアチアに最初の難民の入国を確認。
クロアチアのミラノビッチ首相「難民を支援し、通過させる」と表明。難民を首都ザグレブの受け入れ施設に一旦収容する方針を発表。クリアチアに流入した難民は、オーストリアを目指しスロベニア国境へ移動。スロベニア政府はクロアチアの対応を批判。
また、クロアチアの受け入れ表明を受けてセルビア側は、自国に滞留する難民をクロアチアへバスでの移送を開始。
参考:ハンガリーから迂回=難民通過容認-クロアチア(時事通信) 参考:難民:ハンガリー国境封鎖で西に迂回 クロアチア経由(毎日新聞)
9/17(木)クロアチアへの難民流入が続く
引き続きクロアチアへの難民の流入が続く。クロアチア国境付近で警官隊と難民の小競り合いが発生。最初の24時間で6500人が入国。
参考:Refugees storm police barrier in Croatia – video(the Guardian)
9/18(金)クロアチアの受け入れキャパが限界に
18日朝までの2日間で、クロアチアに入った難民や移民は1万3000人を超える。セルビアとの国境の検問所のうち7ヶ所を閉鎖。
政府は首都ザグレブ周辺の収容施設で難民申請希望者の登録を進めるが、作業がほとんど追いついていない。ミラノビッチ氏は17日、「受容能力には限界がある」と軌道修正し、検問所の閉鎖で歯止めをかけようとした。
(難民 世界と私たち)クロアチア、難民殺到 ハンガリーを避け1万3000人
クロアチアが難民や移民、約8000人を列車にてハンガリーに移送。スロベニアへの移送も確認された。それに対して、ハンガリー、スロベニアの両政府がクロアチアを非難。
参考:ハンガリー 対立激化 「クロアチアが8000人移送」(東京新聞)
また、スロベニアとクロアチア国境に殺到した難民に、スロベニア警察が催涙スプレーを噴射し、小さな子供も被害に。
参考:オーストリアに押し付け=クロアチアとハンガリー-欧州難民(時事通信)
9/21(月)クロアチア・セルビア 貨物車の入国を停止
クロアチアへの難民の流れは止まらず、協力に応じないセルビアからの貨物輸送車の入国を禁じる「制裁」にでた。セルビアのブチッチ首相はクロアチアの措置を「経済的攻撃だ」と非難。セルビアもクロアチアからの貨物車の入国停止に踏み切る。
ハンガリー議会が国境地帯に軍の動員を決定。
ハンガリー議会は21日、国境地帯に押し寄せる難民や移民の不法入国を阻止するために、軍の動員を可能にする法案を圧倒的な賛成多数で可決した。催涙ガスやゴム弾など殺傷能力が低い武器の使用も認めている。
参考:難民めぐり対立再燃=物流停止の「制裁」応酬―セルビアとクロアチア(時事通信)
参考:ハンガリー、難民不法入国阻止へ軍の動員可能に(読売新聞)
9/22(火)ハンガリーの強行な態度続く
EU内相会議で、加盟国による難民の受け入れ数の割り当て案が採択されたこの日も、ハンガリー国境では事態の変化は見られず。 参考:(難民 世界と私たち)強硬ハンガリー、孤立 反移民法・フェンス拡大、隣国反発(朝日新聞)
9/25(金)クロアチアへの難民流入4万4000人を超える
参考:「行き場失い…クロアチアに難民殺到 4万4000人以上」(ANN)
26日(土)ハンガリー 難民をオーストリアへ移送
ハンガリーがクロアチアから移送されてきた難民をバスでオーストリア側へ移送しているとの報道が。