オランド大統領、英米独露首脳会談の成果は?
フランスのオランド大統領が「イスラム国」への報復攻撃を開始してから一週間。同時多発テロを「戦争行為」と主張する大統領の強硬姿勢が支持を集め、インターネットを通じた軍隊への志願者が事件前の1日平均500人から約3倍に増加したと言われています。(愛国機運背景に非常事態延長=イスラム教徒へ嫌がらせも-パリ同時テロから1週間)
「イスラム国」への一層の攻勢をしかけるため、オランド大統領はアメリカの積極的な関与を求めています。
しかし、オバマ大統領は中東からの撤退を公約に大統領選を戦ったこともあり、深入りすることに対して消極的な姿勢を見せています。
一方でフランスは、これまでシリア情勢をめぐって意見対立をしていたロシアにもアプローチをしており、これはアメリカへの圧力という見方もあります。
オランド大統領は今週、イギリスのキャメロン首相との会談を皮切りに、連日のように大国の首脳と会合を行う予定です。まさに強行日程で、この短期間の間に、アメリカに圧力をかけて自らの政策への国際的なお墨付きを得たいという姿勢がかいま見えます。
以下が今週のオランド大統領の会談の日程です。 随時、決定内容をアップしていきたいと思います。
23日(月)
キャメロン英首相(パリ)
合意事項:
- 「イスラム国」が影響力を増しているイラクとシリア領内の空爆を強化する
- 地中海のキプロス島にあるイギリスの空軍基地の使用をフランス軍に容認
- 空爆に参加するフランス軍の戦闘機が長時間飛行できるようにイギリスの空中給油機を投入
キプロスの空軍基地は、イギリス軍がイラク領内の「イスラム国」への空爆をする際の拠点となっている場所です。キャメロン首相は、シリア領内の空爆作戦への参加を表明していますが、議会での反対が強く過去に断念したこともありました。今回もイギリス議会の承認を得られるかは不確定。
24日(火)
オバマ米大統領(ワシントン)
25日(水)
メルケル独首相(パリ)
25日(水)〜26日(木)
フランスオセアニア首相会談(パリ)
26日(木)
プーチン露大統領(モスクワ)