ヨーロッパへ海路で渡った難民 1年前に比べて約10倍〜1月30日現在
2016年に入ってからも海路でヨーロッパに渡る難民の数が減少する気配がありません。2015年1月の合計が5000人だったのに対して、2016年は1月30日現在、その数は54,518人に達しています。昨年比およそ10倍。これから暖かくなるにつれて、その数がさらに増えていくことも想定されています。
2016年に入ってからの特徴としては、アフガニスタンからの難民が増えたことと、子どもの割合の増加です。内戦が続き報道も多くなされているシリアからの難民の割合はここ数ヶ月で減少していますが、その一方でアフガニスタン難民の割合が増えています。
アフガニスタンからの難民に対しては、国情が安定しているとしてドイツでの受け入れを制限する動きがあります。しかし、東大作・東大准教授によれば、2015年はアフガニスタン民間人の死者の数が2001年以降で最多となり、政府の支配地域が減少傾向にあると推測されています。
大国の利害が複雑に絡む中で、シリア内戦への注目が高まっていますが、その影でアフガニスタンの状況が深刻化していることを物語っています。アフガニスタン難民の割合は当面は増加していくものと思われます。
2016年1月30日現在
海を渡って到着した人数:54,518人
死者/行方不明者:236人
人口割合
男性:57%
女性:17%
子供:27%
国別構成
シリア:48%
アフガニスタン:21%
イラク:9%
エリトリア:4%
パキスタン:3%
ナイジェリア:2%
ソマリア:2%
スーダン:1%
ガンビア:1%
セネガル:1%