シリア難民危機を考えるブログ

シリア難民に関する情報を集約していきます。難民問題と切り離せないシリアや中東情勢についても検証します。

プレゼンスが増すトルコにEUが1350億円の資金協力

EUが今後1年間で、10億ユーロ、日本円にして約1350億円をトルコに支援することで合意しました。

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今回の行動計画では主に以下の事柄を実施することのようです。 ・EUが今後1年間でトルコに10億ユーロの資金協力を行う ・トルコにいる難民がEUに入ることを可能にするためのEUの現行の第三国定住の枠組みを強化する ・トルコ国内に新たな難民キャンプ(200万人受け入れ可能)を6ヶ所設置する ・密航業者対策として共同で国境の警備に当たる

トルコにはすでに200万人の難民が滞在しており、今年に入ってから32万人が海を渡ってヨーロッパへ向かったと考えられています。

そのため、EUにとってトルコの協力なくしては難民問題の対応は困難であり、トルコとEUの間でどのような決定・取り組みがなされるかに注目が集まっていました。

先日から続くロシア軍によるシリア空爆では、トルコの領空を侵犯したとして両国の間でいざこざがあったばかり。シリア情勢をめぐって、トルコのプレゼンスが急速に増しており、エルドアン大統領の言動に注目が集まっています。

トルコでは11月1日に総選挙を控えており、前回の選挙で獲得できなかった過半数を与党公正発展党が再度獲得できるかどうかが焦点となっています。

トルコ国内外の情勢に対してエルドアン大統領がどのように対応していくかは、今後の難民問題を考える上で重要なポイントになってくるでしょう。