シリア難民危機を考えるブログ

シリア難民に関する情報を集約していきます。難民問題と切り離せないシリアや中東情勢についても検証します。

難民の家族がバチカンで生活 ローマ法王が受け入れ呼び掛け(AFP)

ヨーロッパのカトリックに自宅で難民を宿泊させようと呼びかけて、バチカン市国でも2家族を受け入れることを表明していましたが、バチカンのアパートでの生活が始まったとのこです。

www.afpbb.com

【AFP=時事】シリアの首都ダマスカス(Damascus)で悲惨な内戦を体験してきた難民の家族が、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王に招かれ、バチカンのアパートで安全で快適な暮らしを送っている。 転ばされたシリア難民男性、スペインでサッカー指導の職得る  フランシスコ法王は、シリアにおける内戦が原因の1つとなっている移民危機に欧州はどのように対応すべきか、同教会が手本を示すべきだと唱え、この4人家族はその恩恵を受けた初めての移民となった。  夫婦と子ども2人のこの家族はメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の信者で、6日にイタリアに到着したが、イタリア当局に難民申請をしており、その結果が出るまでは詳細はほとんど明かされない。  18日になって、この家族が、フランシスコ法王がバチカンで受け入れ先を見つけると約束していた2家族のうちの一つであることが確認された。法王は、欧州にある12万の教区に対し、各教区が少なくとも難民1家族を受け入れるよう呼び掛けていた。  家族が身を寄せているアパートは、サンピエトロ大聖堂(St Peter's Basilica)の近くにあり、フランシスコ法王の宿泊施設やイタリア・ローマ(Rome)の歴史地区からも歩いてすぐの場所にあるという。【翻訳編集】 AFPBB News

どのようなプロセスでこの2家族が選定されたかは不明ですが、難民の寛容な受け入れを呼びかけるなど、ヨーロッパのカトリックに理解促進に一定の影響力があると考えられます。

難民の受け入れは今後、世界中で検討しなければ大きな課題の一つではあります。 ただ、そもそもなぜ難民が発生しているのか?シリアの内戦がここまで悪化したのはなぜか?そして、アメリアやその同盟国を始めとした各国が隣国のイラクなどに対して、この半世紀どのように関与してきたか?といった問いは、受け入れの議論の中には含まれていません。

そして、ヨーロッパ内でも、社会的に抑圧された若者がISに感化されてシリアに渡航する例が後を絶たない現状。

複雑に絡み合った諸問題を私たちはどのように紐解いていていくのか。 それは、シリアから遠く離れた日本でも知らん顔ではいられない大きな問題だと言えるでしょう。

ちなみに、バチカン市国とはローマ内に囲まれた小さな一角。