シリア難民危機を考えるブログ

シリア難民に関する情報を集約していきます。難民問題と切り離せないシリアや中東情勢についても検証します。

【UNHCRレポート】少女と海〜海に沈んだ少女とその家族

トルコからレスボス島に流入する難民の人たちのレポートを紹介します。 イギリスのフリージャーナリストHereward Holland氏が国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のTRACKというコーナーに掲載しているものです。

tracks.unhcr.org

いまや毎日6,000人の人たちが、リゾート地としても有名なレスボス島にやってきているとのこと。この数字は夏の最初に比べて倍増しています。海岸には多くのボートと脱ぎすれられたライフジャケットであふれています。

The crossing normally takes about 90 minutes, the length of a football match, and costs US$1,200 to US$1,400 per person. Children ride free.

横断に有する時間は通常はおよそ90分。サッカーの試合と同じ長さだ。その料金は1200米ドルから1400米ドルになる。子供は無料だ。

この90分の移動がいかに危険でいっぱいかが、このレポートを読むと実感します。

あるシリア人の家族は、両親と二人の女の子(8歳と6歳)でレバノンからドイツまでの移送を依頼しておよそ10,000米ドル。日本円にして120万円ほど。それでも14,000米ドルから値引きをしてもらったようです。

しかし、大きな船の利用を約束されていたものの、実際に行ってみると小さなボートに乗せられて、その船は転覆。8歳の女の子は死亡しました。

UNHCRの職員は、これが最初のケースではないし、今後も同じことが続くだろうと語っています。

安全の地を求めて移動することが、命を失うほど大きなリスクになる状況を一日でも早く改善していくことが望まれます。